クラリネットのお手入れの仕方
2020.03.04楽器のお手入れ
クラリネット、手入れしねっと。(寒)
さてさて、今日はクラリネットのお手入れ方法について少しだけお話します。
「ちゃんとやってるゾ~?」って方も、もしかしたらお役に立つかもしれませんので、暇つぶしに読んでみてください。
演奏前のお手入れで気を付けること
ジョイントコルクにはグリスを必ず塗りましょう!
グリスを塗らずに組み立てようとすると、コルクがギュグギュギュググ~~~ってなって、傷んでしまいます。
滑りを良くし、コルクを傷めないためにも、必ず適量のグリスを塗りましょう。
ただし!付けすぎは逆にコルクの寿命を縮めてしまいます。
コルクってスカスカしているので、水分とか油分がグングンしみ込んでいくんです。
しみ込んだグリスの油分が、コルクと楽器本体を張り付けている接着剤に作用し、接着力が弱くなってしまうことがあるんです。
なので、あくまで適量を薄く塗り広げるくらいにしましょう。
コルク表面をコーティングするイメージです。
演奏後のお手入れで気を付けること
演奏後はまず、管内の水分をスワブで拭き取りますよね。
このとき、皆さんどちらからスワブを通していますか?
たまに、楽器を逆さにしてベル側から通している方を見かけますが、それって実は危ない
行為なんです。
クラリネット上管のレジスターキイの内側にはレジスターチューブというのが管内に突き
出しています。
ベル側から通すと、スワブがこのチューブに引っかかってしまいやすくなります。
また、詰まったスワブを抜くのが大変なので、チューブの変形や破損を招く恐れがあるのです。
マウスピース側から入れると、万が一詰まりかけても取りだしやすいので、必ずマウスピ
ース側から通すようにしましょう。
もちろんですが、クラリネット用のサイズのスワブを使うことは大前提ですよ!
もうひとつ、少しマニアックな理由があるのですが・・・
クラリネットの管内にはボアオイルというものが塗られています。
演奏する際、管内の蒸気が木製の管体にしみ込み木が膨張するのを防いでいます。
吹き込んだ息は常に上から下へと流れていくため、このボアオイルもその息の流れ息に慣らされているんですね。
いうなれば「上から下への流れのクセ」がついています。
これに逆らう形で下から上へとスワブを通すと、この管内で仕上がっている「流れのクセ」を変えてしまう可能性があり、これまでの音色や吹奏感が変わる・・・なんてことも言われていたりするんです。
というわけで、スワブは上から下へ、マウスピース側から入れるようにしましょう。
簡単にですが、日々の演奏の前後で気を付けてほしいことを書いてみました。
大切にしてあげることで、楽器ちゃんは長~く生きてくれます。
愛情をもって接してあげましょう。