フルート嫌いだったモーツアルト
2020.11.25音楽のマナビ
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モーツアルトはフルート奏者にとって欠かせない傑作を多く残しております。
2曲のフルート協奏曲、フルート四重奏曲4曲、フルートとハープのための協奏曲など、どれも今日のクラシックコンサートでレパートリーとして取り上げられます。
しかし、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、意外なことにフルートがあまり好きではなかったようです。
その理由の一つは、当時のフルートが完璧でなく、特定の音階や音程で問題を抱えていたからです。
これは、モーツァルトが繊細で美しいメロディを求める作曲家であったことから、フルートの限られた音色と表現力に対して不満を感じたためです。
彼のこの考えに関する具体的なエピソードとして、彼がマンハイムで過ごしていた1777-78年に、モーツァルトはフルート奏者フェルディナント・デ・ジャンにフルートのための協奏曲と四重奏曲を作曲する依頼を受けました。
デ・ジャンはモーツァルトに多額の報酬を提供したにもかかわらず、モーツァルトは彼が嫌いな楽器のために作曲することにあまり興味を示さなかったとされています。
これに関連して、モーツァルトが父親レオポルド・モーツァルトに宛てた手紙の中で、彼はフルートの音楽を「大嫌い」だと述べており、その楽器のために作曲することに不満を表現しています。
しかし、彼は依頼を受け入れ、後に世界的に有名なフルート協奏曲第1番を作曲しました。
この作品は、今日でもフルートのレパートリーの一部として広く演奏されています。
ちなみに第2番は作曲するモチベーションが沸かず、オーボエ協奏曲からの転用でお茶を濁したようです。
それに怒ったフェルディナント・デ・ジャンは、モーツアルトへの謝礼を減額したとのことです。
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