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プラスチック製と金属製の管楽器、どっちが良いの?

公開日:2026.01.04 更新日:2026.01.04クラシック楽器

プラスチック製と金属製の管楽器、どっちが良いの?

「管楽器」と聞くと、キラキラと金色や銀色に輝く、重厚感のある姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。トランペットやフルート、トロンボーン……。それらは長い歴史の中で、「金属で作られること」が当たり前とされてきました。

しかし、ここ10年ほどの間に、音楽業界にちょっとした革命が起きています。それが「プラスチック製管楽器」いわゆるプラ管の台頭です。

楽器店で見かけるカラフルなプラスチック製の楽器たち。「これっておもちゃなの?」「ちゃんとした音が出るの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。あるいは、これから楽器を始めようと考えている方にとって、「安くて軽いプラスチック製」と「本格的な金属製」のどちらを選ぶべきかは、非常に悩ましい問題です。
今回は、音楽に詳しくない方でも納得できるよう、プラスチック製と金属製の管楽器の違いを、メリット・デメリットを交えて徹底的に解説していきます。

伝統と信頼の「金属製」:その圧倒的な表現力

まずは、王道である金属製(主に真鍮=ブラス)の楽器についてお話ししましょう。なぜ何百年もの間、管楽器は金属で作られ続けてきたのでしょうか。そこには「音」に対する妥協のない理由があります。

1. 唯一無二の「響き」と「表現力」

金属製の最大の魅力は、なんといってもその「音の遠鳴り」と「音色の深み」です。金属は振動を効率よく伝え、複雑な倍音(音の成分)を生み出します。奏者の息づかいがダイレクトに楽器に伝わり、力強い音から消え入りそうな繊細な音まで、無限の表情をつけることができます。
オーケストラや吹奏楽団の中で、他の楽器と音が混ざり合ったときの心地よい調和は、やはり金属製ならではの特権と言えるでしょう。

2. 「育てる」楽しみがある

金属製の楽器は、手入れをしながら長く使い込むことで、奏者に馴染んできます。また、金メッキ、銀メッキ、ラッカー塗装といった仕上げの違いによっても音が変わるため、自分好みの「相棒」を見つける喜びがあります。一生モノの趣味として付き合っていくなら、金属製に勝るものはありません。

金属製の注意点

  • 重量がある:特にサックスやトロンボーンなどは重く、長時間演奏すると体力を使います。
  • 価格が高い:初心者用でも数万円〜十数万円、プロ用になれば百万円を超えることも珍しくありません。
  • メンテナンスがシビア:錆びや凹みに弱く、定期的な調整(リペア)が欠かせません。

新時代の旗手「プラスチック製」:驚きの進化と手軽さ

「プラスチック製なんて、どうせおもちゃでしょ?」という認識は、もはや過去のものです。現在のプラスチック楽器は、プロの奏者がライブで使用することもあるほど、実用的なレベルに達しています。

1. 圧倒的な「軽さ」と「丈夫さ」

プラスチック楽器を手に取って一番に驚くのが、その軽さです。金属製の半分以下の重さであることも多く、小さなお子様や、体への負担を減らしたいシニアの方にとって、これ以上ない味方となります。
また、金属のように「ぶつけたら凹む」ということがほぼありません。多少の衝撃にはびくともしないタフさを持っています。

2. 水洗いが可能で衛生的

これがプラスチック製ならではの大きなメリットです。金属製楽器は内部を丸洗いすることは難しい(錆びやパーツ劣化の原因になる)のですが、多くのプラスチック楽器は石鹸水で丸洗いが可能です。野外フェスやキャンプ、ビーチなど、汚れが気になる場所でも気兼ねなく演奏できるのは、プラスチック製だけの強みです。

プラスチック製の注意点

  • 音の深みには限界がある:金属に比べると、どうしても音が軽く、平坦に聞こえがちです。
  • 修理が難しい:パーツが破損した場合、金属のように溶接修理ができないため、パーツ交換や買い替えになるケースが多いです。

【比較表】プラスチック製 vs 金属製

それぞれの特徴を、項目ごとに分かりやすく表にまとめました。

比較項目 プラスチック製 金属製
価格帯 5,000円〜3万円程度 5万円〜100万円以上
重量 非常に軽い(持ち運び楽々) 重い(体幹が必要)
音色 素朴・明るい・やや軽い 豊か・華やか・重厚
耐久性 凹まない・錆びない 凹みやすい・錆び対策が必要
手入れ 丸洗い可能で楽 専用オイルや調整が必要
主な用途 練習、子供、屋外、サブ機 本番、吹奏楽、一生の趣味

結局、どちらを選ぶのが正解?

「どっちが良いか」の答えは、あなたの「音楽をどう楽しみたいか」という目的によって決まります。

プラスチック製がおすすめな人

  • まずは低予算で試してみたい:初期投資を抑えて、自分に才能があるか確かめたい。
  • 小さなお子様:重い楽器を持たせて、音楽を嫌いになってほしくない。
  • サブ楽器が欲しい:家では金属製、公園や旅行先ではプラスチック製と使い分けたい。

金属製がおすすめな人

  • 本格的な部活動や楽団に入りたい:周りと音を合わせるなら、金属製が求められることが多いです。
  • 本物の響きにこだわりたい:最初から「楽器としての深み」を追求したい。
  • 一生の趣味にしたい:メンテナンスを楽しみながら、長く一台の楽器を愛用したい。

最近では、プラスチック製で基本を学び、上達したタイミングで金属製に買い替えるというステップアップも一般的になっています。「形から入る」のも素敵ですが、まずは「気軽に音を出す喜び」を知るためにプラスチック製を選ぶのは、賢い選択の一つと言えるでしょう。

まとめ|大切なのは「まず鳴らしてみること」

プラスチック製も金属製も、それぞれに素晴らしい個性があります。最新の技術で作られたプラスチック楽器は、もはや「代用品」ではなく、一つの「新しい楽器のカテゴリー」として確立されています。一方で、金属製が持つ歴史の重みと芸術的な響きは、何物にも代えがたい魅力があります。

もし迷っているなら、実際に楽器に触れて、その重さや音の違いを体験してみるのが一番の近道です。あなたが手にしたその一本が、素晴らしい音楽ライフの始まりになることを願っています。

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