【ドラム】『ゴーストノート』の極意と練習法
公開日:2025.12.23 更新日:2025.12.14バンド楽器上達のコツ
「同じ8ビートを叩いているはずなのに、なぜかプロの演奏はカッコよくて、自分のは『ラジオ体操』みたいに聞こえる…」
ドラムを練習していて、そんな壁にぶつかったことはありませんか?
リズムは合っている。テンポもズレていない。それなのに、決定的に何かが違う。
その正体は、もしかすると「聞こえるか聞こえないかの音」にあるかもしれません。
ドラムの世界には、「ゴーストノート」と呼ばれる重要なテクニックが存在します。
名前の通り、実態がつかめないほど小さな音ですが、実はこれこそが、平坦なリズムに「うねり(グルーヴ)」という命を吹き込む魔法のスパイスなのです。
今回は、初心者脱出の鍵となるこの「ゴーストノート」について、少しマニアックな視点も交えて解説していきます。
目次
1. ゴーストノートとは?「ただ叩く人」と「上手い人」の境界線

まず、ゴーストノートとは何かを簡単に説明しましょう。
一言で言えば、「極端に小さな音量で叩かれる装飾音」のことです。
楽譜上では、通常のスネアの音符が「●」で書かれるのに対し、ゴーストノートはカッコ書きで「(●)」と小さく記されます。
文字通り「あってもなくてもいい音」のように見えますが、これが大間違いです。
料理で言うなら「出汁(ダシ)」
初心者のドラムは、楽譜に書かれた大きな音(アクセント)だけを叩きがちです。
「ドン!タン!ドン!タン!」
これでは、音と音の間が「無音」になり、どうしてもカクカクとした機械的な印象になります。
一方、上手い人のドラムは、この「ドン」と「タン」の間に、無数の小さなゴーストノートが散りばめられています。
この小さな音が隙間を埋めることで、リズムが「点」ではなく「線」でつながり、波のような心地よい「うねり」が生まれるのです。
決して主役ではないけれど、それがないと味が決まらない。まさに料理における「出汁」や「隠し味」のような存在。それがゴーストノートです。
2. 【マニアック解説】手首の使い方
では、どうすればこの「ささやくような音」が出せるのでしょうか?
ここからは少し専門的な、体の使い方の話になります。
ゴーストノートが上手くできない人の9割は、「スティックの高さ」に問題を抱えています。
1cmと20cmの世界
ドラムの音量は、基本的に「スティックを振り下ろす高さ」で決まります。
バックビート(2拍目・4拍目の「タン!」という大きな音)を叩くとき、スティックは打面から20cm〜30cmほどの高さから振り下ろされます。
対して、ゴーストノートを叩くときのスティックの高さは、なんと「打面から1cm〜3cm」です。
この圧倒的な高低差を、瞬時に使い分ける必要があるのです。

「脱力」だけでは足りない?
「優しく叩こう」と思って、ただ手首の力を抜くだけでは不十分です。
ゴーストノートを入れる際、手首は「サスペンション(衝撃吸収装置)」のような役割を果たします。
★ここがポイント!
大きな音を叩いた後、スティックは反動で上に跳ね上がろうとします。
このリバウンドを、手首と指を使って「低い位置(打面ギリギリ)で制動して止める」技術(タップストロークの準備)が必要です。
跳ね上がらせてはいけません。地面スレスレを低空飛行させるのです。
この「叩く」というよりは「落とす」「触れる」に近い感覚。これが理解できると、ドラムの表現力は劇的に向上します。
3. 独学の限界?動画を見るだけでは難しい理由
最近はYouTubeなどで「ゴーストノートの練習法」といった動画がたくさんあります。
頭では理解できるし、見様見真似でやってみる。でも、なぜか上手くいかない。
「なんか、ただうるさいだけになってない…?」と不安になる。
これには明確な理由があります。
ゴーストノートの習得に必要なのは、視覚情報ではなく「微細な触覚情報」だからです。
- スティックを握る指の、あと数ミリの緩め具合
- 手首を返す瞬間の、筋肉の緊張と緩和のタイミング
- 打面にチップ(先端)が触れた瞬間の感触
これらは、画面越しには絶対に伝わりません。
特に独学の場合、加減がわからずに、中途半端に大きくて邪魔な音になってしまい、かえってリズムを崩してしまうケースが非常に多いのです。
4. 本物のグルーヴを「体感」で盗む
ゴーストノートは、ドラム演奏における「色気」そのものです。
ファンク、ジャズ、R&Bはもちろん、最近のJ-POPでも多用されるこのテクニックを身につければ、あなたのドラムは「ただの打楽器」から「歌う楽器」へと進化します。
「難しそう…」と身構える必要はありません。
最初は、先生の音を隣で聴いて、「えっ、こんなに小さな音でいいの?」と驚くところから始まります。
クラブナージ音楽教室のレッスンでは、講師が論理的な解説で、
「今の高さだと高すぎるよ、もっと低く」
「ここの指の力だけ抜いてみて」
といった具合に、感覚を直接インストールします。
1時間の動画を見るより、5分間、プロの手の動きを隣で見て、実際に手首を修正してもらう方が、何倍も早く「極意」を掴めるはずです。
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クラブナージ音楽教室では、初心者の方から経験者の方まで、マンツーマンで丁寧に指導します。
「グルーヴって何?」「もっとカッコよく叩きたい!」という疑問に、プロの講師が実演でお答えします。


