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雅楽の基礎を学ぼう~「世界最古のオーケストラ」で新年を祝う~

公開日:2026.01.01 更新日:2025.12.10和楽器・民族楽器音楽のマナビ

雅楽の基礎を学ぼう~「世界最古のオーケストラ」で新年を祝う~

新年、明けましておめでとうございます!2026年が幕を開けましたね。
皆さまはどのようなお正月をお過ごしでしょうか。

初詣に出かけた神社で、あるいはテレビの特番やお正月らしいCMのバックで、「プァーーー」という高く澄んだ音や、「ヒョロロロー」という不思議な音色を耳にしませんでしたか?

「ああ、お正月の音だなぁ」となんとなく聞き流してしまうその音楽。それこそが、日本が世界に誇る伝統音楽「雅楽(ががく)」です。

普段はなかなか馴染みがないかもしれませんが、実は雅楽は「世界最古のオーケストラ」とも呼ばれる、とんでもなく凄い音楽なのです。知れば知るほど面白く、奥深い雅楽の世界。
2026年の音楽ライフのスタートとして、今日はその基礎知識を少しだけ覗いてみませんか? これを知っておくと、初詣で聞こえてくる音が、単なるBGMではなく「極上のエンターテインメント」に変わるかもしれません。

 

そもそも「雅楽」って何?

雅楽とは、今から1200年以上も前、平安時代に完成した日本の古典音楽です。
もともとは中国大陸や朝鮮半島から伝わってきた音楽と、日本古来の音楽が融合して生まれました。それが宮廷(今の皇室)で保護され、形を変えずに現代まで受け継がれています。

1200年も前の音楽が、そのまま残っている

これ、実は奇跡的なことなんです。西洋音楽で言えば、バッハやモーツァルトが活躍したのがほんの300~400年前。それよりもはるか昔の音楽が、楽譜も楽器も演奏スタイルもほぼ当時のまま残っている例は、世界中を探しても他にありません。

だからこそ、雅楽は「生きた化石」ならぬ「生きた正倉院」とも呼ばれ、海外の音楽研究家からも熱い視線を浴びているのです。

 

楽器が表しているのは「宇宙」そのもの

雅楽の面白さは、使われている楽器に込められた「意味」を知ると倍増します。
雅楽の編成は「管楽器」「弦楽器」「打楽器」の3つから成りますが、特に主役となる3つの管楽器(三管・さんかん)には、壮大な宇宙観が投影されています。

この3つの楽器は、それぞれ「天」「地」「空」を表していると言われているのです。

1. 天から差し込む光:「笙(しょう)」

雅楽と聞いて一番にイメージする、あの「プァーーー」という美しい和音。あれを奏でているのが「笙」です。
竹を十数本束ねたような形をしており、その姿は、翼を休めている「鳳凰(ほうおう)」に見立てられています。

笙の音色は「天から差し込む光」を表しています。

この楽器のすごいところは、「息を吸っても吐いても音が出る」という点です。そのため、息継ぎで音が途切れることがなく、永遠に続く光のように音を響かせ続けることができます
メロディを奏でるのではなく、5~6個の音を同時に鳴らして(これを「合竹・あいたけ」と呼びます)、楽曲全体を包み込むバッキングの役割を果たしています。現代の音楽で言えば、シンセサイザーのパッド音や、教会のオルガンのような存在ですね。

2. 地上の人々の声:「篳篥(ひちりき)」

次に、メロディを大音量で歌い上げるのが「篳篥」です。
縦笛のような見た目ですが、実はリコーダーの仲間ではなく、オーボエやファゴットと同じ「ダブルリード」の楽器です。

この篳篥、わずか18センチほどの小さな楽器なのですが、そこから出る音量は驚くほど大きく、力強いのです。
篳篥が表しているのは「地にこだまする人々の声」です。

独特の「塩辛い」とも表現される音色には、どこか土着的な、人間味あふれる響きがあります。雅楽の主旋律はこの篳篥が担当しており、音程をなめらかに変化させる(ポルタメントのような)奏法で、感情豊かに歌い上げます。

3. 天と地を行き来する龍:「龍笛(りゅうてき)」

最後は、横笛である「龍笛」です。
その名の通り、「天(笙)と地(篳篥)の間を飛び回る龍の鳴き声」を表しています。

篳篥が主旋律を奏でるのに対し、龍笛は少し高い音域で装飾的なメロディを奏で、音楽に彩りを加えます。天の光と地上の声を結びつける役割ですね。
西洋のフルートに近い構造ですが、竹でできており、息の吹き込み方で音程や音色が多彩に変化するのが特徴です。

【豆知識】指揮者はいないの?

雅楽の演奏を見ていると、指揮者がいないことに気づくと思います。
では、どうやってあんなにゆっくりとしたリズムを合わせているのでしょうか?

実は、太鼓や鉦鼓(しょうこ)といった打楽器がリズムの要となりますが、それ以上に大切なのが「阿吽(あうん)の呼吸」です。
お互いの息遣い、気配を感じ取りながら、自然とテンポが決まっていく。メトロノームのような正確なリズムではなく、その場の空気感で伸び縮みする「ゆらぎ」のあるリズムこそが、雅楽の心地よさの正体なのです。

 

もっとも有名な曲「越天楽」を聞いてみよう

雅楽にはたくさんの曲がありますが、おそらく日本人が一番耳にしているのが「越天楽(えてんらく)」という曲です。

お正月の神社はもちろん、結婚式の三々九度の場面でもよく演奏されます。ちなみに、「黒田節(酒は飲め飲め飲むならば~)」という民謡をご存じでしょうか? 実はあの曲は、この「越天楽」のメロディに歌詞をつけたものなのです。そう考えると、急に親近感が湧いてきませんか?

もしこのお正月に「越天楽」を耳にする機会があったら、ぜひ耳を澄ませてみてください。
「あ、ずっと鳴っている和音が『笙』だな(天の光)」
「一番目立っているメロディが『篳篥』か(地の声)」
「その周りでピロピロ鳴っているのが『龍笛』だ(龍の声)」
と聞き分けることができれば、あなたはもう立派な雅楽リスナーです!

 

西洋音楽とは違う「不協和音」の美学

初めて雅楽をじっくり聴くと、「なんだか音が濁っている?」と感じることがあるかもしれません。
ドレミファソラシドの西洋音階に慣れた私たちの耳には、雅楽の音程や和音は少し不思議に響きます。

特に「笙」の和音(合竹)は、西洋音楽の理論で言えば不協和音(ぶつかり合う音)が含まれています。しかし、雅楽ではその濁りこそが美しいとされています。
解決しない、終わりのない、静止した時間。
ドラマチックな展開やクライマックスを求める西洋音楽とは違い、雅楽は「ただそこに在る、永遠の宇宙」を音で表現しているのです。

現代のアンビエント・ミュージック(環境音楽)やヒーリング・ミュージックにも通じる部分がありますね。1200年前の人が、こんなにも前衛的で洗練された音響空間を作っていたなんて、驚きではありませんか?

 

2026年、音を楽しむ一年に

いかがでしたでしょうか。
遠い存在だと思っていた「雅楽」も、楽器の意味や役割を知ると、急に解像度が上がって聞こえてくるはずです。

お正月の空気の中で、天・地・空が織りなす宇宙のサウンドに身を委ねてみる。
それは、忙しい現代人が忘れかけている「ゆったりとした時間」を取り戻す、最高の贅沢かもしれません。

音楽は、知れば知るほど面白くなります。
ジャンルは違っても、「音を奏でて誰かに届ける」「音で世界を表現する」という喜びは、平安時代も2026年の今も変わりません。
今年一年が、皆様にとって音楽あふれる素晴らしい年になりますように。

 


新しい年、あなたも「音」を奏でてみませんか?

雅楽の「龍笛」がフルートに近いように、日本の伝統楽器と西洋の楽器には、意外な共通点や繋がっている歴史があります。
「聴く」だけでなく、自ら「奏でる」ことで見えてくる新しい景色が、そこには必ずあります。

クラブナージ音楽教室では、フルート、バイオリン、ピアノ、サックスなど、多彩な楽器のレッスンを行っています。
「楽器なんて触ったこともない」という初心者の方でも大丈夫。プロの講師が、基礎から優しく丁寧にサポートします。

2026年の新しい挑戦として、楽器を始めてみませんか?
まずは無料体験レッスンで、憧れの楽器に触れてみてください。

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