映画「ドラえもん」の主題歌がすごい!
公開日:2026.02.04 更新日:2026.01.06楽曲・アーティスト紹介
「子供の付き添いで映画館に行ったら、子供より先に親の私が号泣してしまった」
春になると、SNSでこんな投稿をよく見かけます。そう、国民的アニメ『ドラえもん』の劇場版シリーズの話です。
子供の頃は、秘密道具のワクワク感や、のび太くんの冒険に純粋に目を輝かせていました。けれど、大人になってから観るドラえもんは、なぜか「刺さる」場所が違う気がします。友情、別れ、成長、そして「ダメな自分でもいいんだよ」という肯定感。
そして、その感動のど真ん中に飛び込んでくるのが、エンドロールで流れる「主題歌」です。
ここ数年、映画ドラえもんの主題歌ラインナップが「本気すぎる」と話題になっているのをご存知でしょうか? 日本を代表するトップアーティストたちが、単なるタイアップの枠を超えて、ドラえもんへの愛とリスペクトをこれでもかと詰め込んだ名曲を次々に生み出しています。
今日は、そんな「大人が聴くべき映画ドラえもん主題歌」の中から、特に音楽的な魅力とメッセージ性が素晴らしい3曲を厳選してご紹介します。ハンカチの用意はいいですか?
目次
「ドラえもん」という直球勝負。星野源の狂気的なリスペクト
曲名:ドラえもん
映画:『のび太の宝島』(2018年)
まず最初にご紹介するのは、この曲を避けては通れません。星野源さんの「ドラえもん」です。
まずタイトルを見てください。「ドラえもん」です。 国民的アニメの主題歌オファーが来て、曲名をその作品名そのものにする。この勇気とプレッシャーたるや、想像を絶するものがあります。下手をすれば「ひねりがない」と言われかねない直球勝負。
しかし、蓋を開けてみれば、これはドラえもんへの愛が爆発した傑作でした。
間奏を聴いた瞬間、「あ!」と思った方も多いでしょう。 そう、かつてのアニメ主題歌「ぼくドラえもん」のメロディ(♪あったまテカテカ~のフレーズ)が、コーラスのメロディとして引用されているのです。昔からのファンであればあるほど、ニヤリとしてしまう仕掛け。
でも、この曲の真の凄さは「歌詞」にあります。
《何者でもなくても 世界を救おう》
この一行が、どれほど多くの「のび太くん(=かつて子供だった私たち)」を救ったことでしょう。
勉強もスポーツもできない。特別な才能なんてない。それでも、目の前の友達のために必死になれるなら、君はヒーローになれる。そんなメッセージが、星野源さん特有の軽快なポップサウンドに乗せて歌われる、まさに「ドラえもん」を体現した1曲です。
0点の君を肯定するゴスペル。Official髭男dism「Universe」
曲名:Universe
映画:『のび太の宇宙小戦争 2021』(2022年)
続いてご紹介するのは、Official髭男dism(ヒゲダン)が手掛けた「Universe」です。
この曲は、映画の公開がコロナ禍で延期になるなど、困難な時期に寄り添ってくれた楽曲でもあります。映画の舞台は宇宙。小さなお友達「パピ」を守るために、のび太たちが奮闘する物語です。
ヒゲダンといえば、複雑なコード進行や高い演奏技術で知られていますが、この曲の冒頭はまるで教会のゴスペルのように始まります。ピアノとボーカルだけで、優しく、語りかけるように。
《0点のままの心で暮らして》
ボーカル藤原聡さんの突き抜けるようなハイトーンボイスで歌われるこのフレーズに、私は雷に打たれたような衝撃を受けました。
テストで0点を取って、ママに怒られて、泣いているのび太くん。 でも、ヒゲダンは歌います。「0点のままでいいんだよ」と。完璧じゃなくていい、正解なんてわからなくていい。迷いながら、間違えながら進んでいく「君(=宇宙)」こそが美しいんだと。
楽曲の中盤からは、一気にブラス(金管楽器)が入って華やかなバンドサウンドに展開していきます。その高揚感は、まるで小さな勇気を持って宇宙船に乗り込むのび太たちのよう。
社会に出ると、「0点」を取ることは許されません。常に結果を求められ、正解を探して疲弊してしまう大人たち。そんな私たちの肩を、「そのままでいいぞ」とポンと叩いてくれるような、優しくも力強い応援歌です。
音楽が消えた世界で鳴らす「音」。Vaundy「タイムパラドックス」
曲名:タイムパラドックス
映画:『のび太の地球交響楽(シンフォニー)』(2024年)
最後にご紹介するのは、最新作(2024年公開)の主題歌。若き天才アーティスト、Vaundy(バウンディ)の「タイムパラドックス」です。
この映画のテーマは、ズバリ「音楽」でした。 もしも地球から音楽が消えてしまったら? という設定で、リコーダーが苦手なのび太くんたちが、音楽の力で地球を救うストーリーです。
そんな「音楽賛歌」とも言える映画の主題歌として、Vaundyは驚くほどシンプルで、温かいメロディを持ってきました。
彼の楽曲は洗練されたおしゃれなイメージが強いですが、この曲はどこか懐かしい、童謡のような親しみやすさがあります。サビのメロディは一度聴いたら絶対に口ずさんでしまうほどキャッチー。
でも、歌詞をよく聴くと、とても深いことが歌われています。 「魔法」や「未来」といった言葉を使いながら、結局のところ、一番大切な魔法は「今、君がそばにいること」だと気づかせてくれる。
映画の中では、のび太くんが苦手だったリコーダーを一生懸命練習するシーンがあります。上手い下手ではなく、「音を合わせる楽しさ」「誰かと響き合う喜び」。それが世界を救う鍵になるのです。
Vaundyの温かい歌声は、「音楽って、高尚なものじゃなくて、もっと生理的で、楽しいものだよね」と語りかけてくるようです。 映画館を出た後、無意識に鼻歌を歌ってしまったなら、それはもうVaundyの魔法にかかっている証拠かもしれません。
ドラえもんの主題歌は、大人への「処方箋」
3曲をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
どのアーティストも、ドラえもんという作品を通じて、私たちに「完璧じゃなくていい」「友達を大切に」「音楽を楽しもう」という普遍的なメッセージを届けてくれています。
子供の頃は、ドラえもんの四次元ポケットが欲しくてたまりませんでした。 でも大人になった今、本当に欲しいのは、ひみつ道具ではなく、のび太くんのように「ダメな自分を認め、誰かのために泣ける心」なのかもしれません。
もし、仕事や人間関係で少し疲れてしまったら、久しぶりにドラえもんの映画を観て、主題歌に耳を傾けてみてください。凝り固まった心が、ふっと解ける音が聞こえるはずです。
『地球交響楽(シンフォニー)』で描かれたように、音楽には言葉を超えて心をつなぐ不思議な力があります。 映画を観て「久しぶりにリコーダー吹いてみようかな」「ピアノを弾いてみたいな」と、心の奥で小さな火が灯りませんでしたか?
あなたの日常にも、音楽という「魔法」を。
「Vaundyの曲を歌ってみたい」「ヒゲダンのイントロをピアノで弾いてみたい」
そんな衝動こそが、新しい世界への入り口です。
大人になってから始める楽器には、子供の頃の「練習しなきゃ」という義務感はありません。
あるのは、純粋な「楽しい!」という喜びだけ。
クラブナージ音楽教室では、ボーカル、ピアノ、ギターなど、あなたの「やりたい」に寄り添うレッスンをご用意しています。
あなたも自由に音を奏でてみませんか?
