気鋭のMVディレクター OSRIN
公開日:2026.02.03 更新日:2026.01.06音楽のマナビ楽曲・アーティスト紹介
最近、Youtubeで音楽を聴くとき、画面から目が離せなくなることはありませんか?
ただアーティストが歌っているだけではない。まるで一本の映画を見ているような、あるいは現代アートの展示に迷い込んだような、強烈なインパクトを残す「ミュージックビデオ(MV)」が増えています。
今日ご紹介するのは、そんな今の日本の音楽シーンのビジュアルを最前線で牽引している一人の男。映像作家であり、アートディレクターのOSRIN(オスリン)さんです。
名前だけ聞いてもピンとこない方がいらっしゃるかもしれません。でも、彼が手掛けた映像を見れば、「あ!あれを作った人なの!?」と驚くはずです。King Gnu(キングヌー)をはじめとする数々のアーティストの魅力を、視覚的なアプローチで爆発させてきた仕掛け人。
今回は、今もっとも注目すべき映像ディレクター、OSRINの世界にご案内します。映像を知れば、音楽はもっと面白くなりますよ。
目次
常田大希率いるクリエイティブ集団「PERIMETRON」の要

OSRINさんを語る上で欠かせないのが、「PERIMETRON(ペリメトロン)」というチームの存在です。
これはKing Gnuのリーダーである常田大希さんが主宰するクリエイティブチームで、音楽家だけでなく、映像作家、グラフィックデザイナー、イラストレーターなど、多彩な才能が集まっています。OSRINさんは、このチームの映像ディレクターとして、King GnuのアートワークやMVの多くを手掛けてきました。
彼が作る映像の特徴を一言で表すなら、「生々しい美しさ」ではないでしょうか。
CGを駆使したデジタルな表現も得意ですが、どこか泥臭くて、人間臭い。綺麗に整えられた映像というよりは、ザラザラとした質感や、少し狂気じみた演出で、見る人の心に「爪痕」を残すような作品が多いのです。
それでは、実際に彼が手掛けた代表的な作品を見ていきましょう。
世界をモノクロームに染め上げた衝撃。King Gnu「白日」
削ぎ落とすことで生まれた緊張感
まずは、King Gnuの名を一躍全国区にした大ヒット曲「白日(はくじつ)」。2019年に公開され、現在の再生回数はなんと4.7億回を超えています(2024年現在)。
このMV、皆さんも一度は見たことがあるのではないでしょうか。 全体がモノクローム(白黒)の映像で構成され、メンバーがただ演奏し、歌う。非常にシンプルな構成です。しかし、一度見たら忘れられない強烈な印象を残します。
OSRINさんはこの撮影にあたり、「余計なものを一切排除する」という選択をしました。
派手なセットも、凝ったストーリーもありません。あるのは、無機質な空間と、どこか虚ろで、でも鋭い眼光を放つメンバーたちの姿だけ。白黒のコントラストが、楽曲が持つ「罪悪感」や「祈り」といったテーマを痛いほどに浮き彫りにしています。
特に印象的なのが、ボーカルの井口理さんが歌い出す冒頭のシーン。 カメラはじっと彼を捉え続け、少しのブレやピントの揺らぎさえも、生々しい「ドキュメンタリー」のように機能しています。
「かっこいい映像を作ろう」ではなく、「彼らの音楽そのものを映像として翻訳しよう」。そんなOSRINさんの覚悟が、あの緊張感を生んだのではないでしょうか。
人生という舞台の美しさ。King Gnu「三文小説」
「老い」を肯定する圧倒的な映像美
次にご紹介するのは、個人的にOSRINさんの最高傑作の一つだと思っている、King Gnuの「三文小説」です。
この曲はバラードでありながら、壮大で劇的な展開を見せる楽曲ですが、MVもまた、ひとつの演劇を見ているようなスケール感があります。
映像の主役となっているのは、金色の紙吹雪が舞うステージで踊る二人のダンサー。それを取り囲み演奏するKingGnuの四人。
正直、このダンスだけでも作品として十分な強度を持っています。
「自分の物語は、自分で描き続けなくてはならない」
そんなメッセージが、映像の端々から伝わってきます。OSRINさんはこの作品で、単なるプロモーションビデオの枠を超え、「人間讃歌」とも呼べる芸術作品を作り上げました。
レジェンドとの化学反応。Mr.Children「Documentary film」
音楽とともに進むショートムービー
OSRINさんが手掛けるのは、King Gnuだけではありません。実はあの国民的バンド、Mr.ChildrenのMVも手掛けていることをご存知でしょうか?
それが「Documentary film」です。
Mr.Childrenといえば、長年日本の音楽シーンのトップを走り続けてきたレジェンドです。そんな彼らに対し、一回り以上年下のOSRINさんが監督として対峙しました。
このMVの面白いところは、アニメーションと実写の物語が互い違いに映し出されていること。さらに、ミスチルの演奏シーンはありません。
昔のミュージックビデオと言えば、アーティストの演奏をメインに映したものが当たり前でした。しかし現代では、顔を出さないアーティストが多用するアニメMVや、映画のように物語が進行するMVなど、多様な表現があふれています。
Mr.Childrenの「Documentary film」も、そうした昨今のシーンに残る傑作になったのではないかと思います。
「視覚」が「聴覚」を拡張する時代
いくつかの作品を紹介してきましたが、OSRINさんの作品に共通しているのは、「音楽へのリスペクト」です。
まず楽曲があり、その曲が持つエネルギーやメッセージを、どうすれば120%増幅して視聴者に届けられるか。そこに全精力を注いでいるように感じます。
だからこそ、彼のMVを見ると、曲がもっと好きになるのです。
「この歌詞の裏にはこんな感情があったのか」 「この音は、こんな映像のイメージだったのか」
映像が補助線となって、音楽の解像度がグッと上がる体験。 今、私たちがYoutubeでMVを見る時、無意識のうちに求めているのは、そんな「音楽と映像の幸福な融合」なのかもしれません。
素晴らしいMVを見た後、自分の中に湧き上がってくる「何か」を感じたことはありませんか?
「かっこいいな」という憧れ。「自分も何か表現してみたい」という衝動。 映像を見て心が動いたなら、そのエネルギーを「自分自身の音楽」に変えてみるのはいかがでしょうか。
見る側から、奏でる側へ。
King Gnuの楽曲のような複雑なリズムをドラムで叩いてみたい。
Mr.Childrenのように、誰かの心に届く歌を歌ってみたい。
そんな漠然とした憧れを、現実の趣味にしてみませんか?
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