ベースの演奏におすすめのピックを考える
公開日:2025.10.24 更新日:2025.10.07バンド楽器音楽を始めよう♪
目次
ベースを弾きやすいピックはどれなのか

指弾き(左)とピック弾き(右)
ベースといえば、指で弦を弾く「フィンガーピッキング」のイメージが強いですよね。ロックでもジャズでも、ほとんどの教則本は指弾きから始まります。
しかし、実はピックを使ってベースを演奏する人も少なくありません。
ピック弾きには、独特のアタック感と輪郭のはっきりしたサウンドがあり、特定のジャンルや演奏スタイルでは欠かせない武器になります。
この記事では、ベースにおけるピック弾きの特徴を踏まえながら、どんなピックがベース演奏に向いているのかをじっくり考えていきます。
1. ベースのピック弾きとは?
まずは基本から。
ベースのピック弾きとは、ギター用と同じようなピック(硬い三角形またはティアドロップ型)を使い、ダウンピッキング・オルタネイトピッキングなどでベース弦を弾く奏法です。
ピック弾きの最大の特徴は、音の立ち上がりが明確になり、輪郭のくっきりしたサウンドになること。
ロックやパンク、メタルなどのジャンルでは、この“カチッとした”アタック音が楽曲全体を引き締める重要な役割を果たします。
例えば、The Police のスティング、U2 のアダム・クレイトン、Green Day のマイク・ダーントなど、有名なベーシストたちもピック弾きを効果的に使っています。スピード感やドライブ感を強調したいとき、指弾きよりもピック弾きが選ばれることは多いのです。
2. ピック弾きのメリットと注意点
ピック弾きのメリットは、大きく3つあります。
- ① 明確なアタック: 指弾きでは出しにくい「カツッ」とした輪郭が出せます。バンド全体の中でも音が埋もれにくいです。
- ② 均一なリズム: ピックは物理的に当たり方が安定しているので、速いテンポや細かいリズムを均一に刻みやすいです。
- ③ 疲労の分散: 長時間のライブやハードな8ビートを延々と弾く場合、指だけでは疲れが溜まります。ピック弾きで手の使い方を変えることで、指への負担を軽減できます。
一方で、注意点もあります。
まず、弦への当たり方が一定でないと「カチャカチャ」とノイズが目立つことがあります。また、指弾きよりもピッキング位置のコントロールがシビアになるため、慣れないうちはリズムが前のめりになったり、音が暴れがちになります。
つまり、ピック弾きは“雑にやっていい奏法”ではなく、むしろ丁寧なタッチとリズム感が要求される、非常に奥の深い奏法なのです。
3. ベース演奏に向くピックの条件とは?
では、どんなピックがベースに向いているのでしょうか。ここでは、材質・厚さ・形状の3つの観点から考えてみましょう。
(1)厚さ:厚め(1.0mm以上)が基本
ベースの弦はギターよりも太く、テンションも高いので、柔らかいピックだと弦の反発に負けてピックがしなりすぎ、コントロールしにくくなります。
一般的には、1.0mm〜1.5mm程度の厚めのピックがベースには向いています。これくらいの厚さがあると、弦に対してしっかりと力を伝えられ、はっきりしたアタックを出しやすいです。
中には2.0mm以上の超ヘヴィタイプを好む人もいますが、これは速弾きやゴリゴリの8ビートで使う人向け。最初は1.0〜1.2mmあたりが扱いやすいでしょう。
(2)材質:ナイロン・デルリン・ウルテムなど
ピックの材質も音と弾き心地に大きく影響します。
- ナイロン: やや柔らかめでアタックが丸い。初心者でも扱いやすく、弦との摩擦音が少ないのが特徴。
- デルリン(Tortexなど): しっかりした硬さと耐久性を持ち、パキッとした音が出る。ロック系ベーシストの定番。
- ウルテム(Ultem): 非常に硬く、アタックが鋭い。耐久性も高く、プロの間でも人気。ただし初心者にはやや扱いにくい。
総合的には、デルリン素材が最もバランスが良く、ロックやポップスでは定番です。ナイロンは音がやわらかく、ジャズやポップ寄りの音作りにも向いています。
(3)形状:ティアドロップ型 or トライアングル型

ティアドロップ(左)とトライアングル(右)
ピックの形は大きく「ティアドロップ型(涙型)」と「トライアングル型(三角形)」に分けられます。
・ティアドロップ型はコンパクトで素早いピッキングに向いています。
・トライアングル型は面積が大きく、しっかりと持てるので安定感があります。
ベースの場合、トライアングル型の方が人気です。持ちやすく、激しいピッキングでもズレにくいという利点があります。ティアドロップ型がダメというわけではなく、スピード重視のスタイルではティアドロップを好む人もいます。
4. 市販のピックからベース向きのモデルを探す
では実際に、楽器店などで手に入るピックの中から、ベース向きの代表的なモデルをいくつか紹介します。
Jim Dunlop Tortex(トーテックス)シリーズ

ギタリストにもおなじみのTortexシリーズは、デルリン素材で耐久性が高く、パキッとしたロックなサウンドが特徴。特に1.0mm以上の厚さはベースにも最適です。三角形タイプ(Triangle)は持ちやすく、ピックがズレにくいので、激しい8ビートにも対応できます。
Fender 346 Triangular Pick

Fenderのトライアングル型ピックは大きめサイズで、持ちやすさ抜群。厚め(Heavy〜Extra Heavy)のものを選ぶと、ベースでもしっかりとしたアタックが得られます。クラシックな音色が欲しい人におすすめです。
Jim Dunlop Ultexシリーズ

硬くて耐久性の高いウルテム素材のピック。アタックが非常に明瞭で、指弾きでは出しにくいシャープな音が得られます。速いテンポや精密なピッキングを求める人にはうってつけ。ただし滑りやすいので、グリップ付きのモデルを選ぶと安心です。
5. 実際に選ぶときのコツ
ピックは数十円〜数百円程度で買えるので、正直に言えば「気になったものは全部買って試す」のが一番です。
同じ厚さでも素材や形によって弾き心地は全く違いますし、ベースやアンプとの相性もあります。ピックによって音が変わる感覚を知ることは、ベーシストとして非常に大事な経験です。
特に初心者は、「ちょっと硬め」「ちょっと大きめ」を意識して選ぶと失敗が少ないでしょう。ギター向きの薄いピックはしなりすぎてコントロールが難しいので避けるのが無難です。
6. まとめ:ピック選びは“サウンドメイク”の第一歩
ベースのピック弾きは、指弾きとはまったく違う表現の世界を開いてくれます。厚めで硬めのピックを使えば、タイトで攻撃的なサウンドを作ることができ、ジャンルによってはむしろピック弾きの方が適している場合も多いのです。
ピックは小さな道具ですが、音に与える影響は想像以上に大きいもの。自分のプレイスタイルや好みのサウンドに合わせて、じっくり選んでみてください。いくつかのピックを持ち歩いて、曲によって使い分けるのも上級者の楽しみ方ですよ。
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