映画音楽の歴史:サイレント期から現代までの変遷
公開日:2025.09.07 更新日:2025.08.31音楽を始めよう♪
映画を観ているとき、「この音楽があったから感動した」と思ったことはありませんか? 映画音楽は、映像に感情を与え、ストーリーの理解を深める不可欠な要素です。 本記事では、映画音楽の始まりであるサイレント映画時代から、現代のデジタル音楽に至るまで、 映画と音楽がどのように進化してきたのかを、時代ごとにわかりやすく解説します。
目次
サイレント映画時代(1890年代~1920年代)
映画の初期には音声がなかったため、上映時にはピアノやオルガンの生演奏が行われていました。 観客が感情移入しやすいように、奏者が即興で音楽をつけたり、映画館専属の演奏家がいたりする時代です。
特徴
- 即興演奏が中心。奏者の力量が作品の印象を左右
- 後に「標準伴奏譜」が作られ、作品ごとに定まった音楽が登場
代表的な例
- チャールズ・チャップリン作品(自ら作曲も担当)
- 「イントレランス」「戦艦ポチョムキン」などの無声名作映画
トーキー(有声映画)の誕生とオーケストラ音楽の黄金期(1930年代~1950年代)
1927年の映画『ジャズ・シンガー』によって音声付き映画=トーキーが登場し、映画音楽は大きな転換点を迎えました。 それまでの伴奏から、画面に合わせた作曲・録音が可能になったのです。
特徴
- 交響曲スタイルの音楽が主流
- モチーフ(テーマ)でキャラクターを表現する手法が確立
- オーケストラによる録音技術が向上
代表的な作曲家
- マックス・スタイナー(『風と共に去りぬ』)
- エーリッヒ・コルンゴルト(『ロビン・フッドの冒険』)
- ベルナル・ハーマン(ヒッチコック作品の音楽)
この時代は「映画音楽=クラシック風オーケストラ」というイメージが定着した時代でもあります。
新しい音楽ジャンルの登場と融合(1960年代~1980年代)
1960年代からは、ジャズ・ロック・エレクトロニクスなど、さまざまな音楽ジャンルが映画音楽に導入され始めました。 伝統的なオーケストラ一辺倒ではなく、映像の内容に合わせて多様なスタイルが登場したのです。
特徴
- 映画のジャンルによって音楽スタイルが大きく変化
- シンセサイザーや電子音響の導入
- ポップスやロックをテーマにした作品も増加
代表的な作曲家・作品
- ヘンリー・マンシーニ(『ティファニーで朝食を』)
- エンニオ・モリコーネ(『荒野の用心棒』『ニュー・シネマ・パラダイス』)
- ヴァンゲリス(『炎のランナー』『ブレードランナー』)
また、ジョン・ウィリアムズによる『スター・ウォーズ』のような壮大なシンフォニック・スコアもこの時代に花開きました。
デジタル化と映画音楽の個性化(1990年代~2010年代)
コンピュータ技術の発展により、映画音楽はさらに進化を遂げます。 打ち込みやサンプリング音源、DAW(音楽制作ソフト)を使った音楽制作が当たり前となり、スピーディーかつ自由な作曲が可能になりました。
特徴
- 映画ジャンルごとに音楽スタイルが細分化
- 録音とミキシングの高精度化
- デジタルサウンドと生音の融合
代表的な作曲家・作品
- ハンス・ジマー(『ダークナイト』『インセプション』)
- 久石譲(スタジオジブリ作品全般)
- 坂本龍一(『戦場のメリークリスマス』『レヴェナント』)
この時代には、アーティスト系作曲家の参入も進み、音楽の幅がますます広がっていきました。
現代の映画音楽(2020年代〜):個性と融合の時代へ
現代の映画音楽は、「ジャンルレス」がキーワード。 民族音楽、ミニマル音楽、ヒップホップ、アンビエント、AI作曲など、あらゆる音楽が映画の世界観にあわせて採用されています。
トレンド
- アーティスト主導のスコア制作(e.g. トレント・レズナー)
- 静寂やノイズを活用した演出
- ゲーム音楽やYouTube音源の逆輸入的流用
注目の作品
- 『ジョーカー』/ヒドゥル・グドナドッティル
- 『DUNE/デューン 砂の惑星』/ハンス・ジマー
- 『THE FIRST SLAM DUNK』/武部聡志・10-FEET など
もはや「映画音楽」は、ひとつのジャンルに収まらない芸術・実験・大衆音楽の交差点とも言える存在になっています。
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