アンサンブル初心者のための“聴き合い”習慣入門
公開日:2025.08.17 更新日:2025.08.09上達のコツ音楽のマナビ
アンサンブルの魅力は、ひとりでは味わえない音の重なりと対話にあります。
しかし、初心者にとって最初の壁は「相手の音を聴く余裕がない」ということ。自分のパートを必死に演奏するあまり、気づけば独奏のようになってしまう…というのはよくある話です。
この記事では、アンサンブル初心者が“聴き合い”の習慣を身につけるためのステップを、わかりやすく解説します。
目次
1. “聴き合い”とは何か?
“聴き合い”とは、自分の音と同時に、他のメンバーの音を意識的に聴くことです。
これは単なる「耳に入ってくる」状態ではなく、「音のバランスやタイミングを感じ取り、それに合わせて自分の演奏を調整する」という能動的な行為です。
アンサンブルでは、譜面通りに弾く(吹く)だけでは不十分。音楽は相互作用によって生き生きとします。その土台になるのが、この“聴き合い”です。
2. なぜ初心者は“聴き合い”が難しいのか?
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自分の演奏に集中しすぎる
→ 音符やリズムを追うのに精一杯で、他の音が耳に入らない。 -
音量や音色の変化に気づけない
→ 自分の音が強すぎたり、逆に埋もれたりしても気づけない。 -
緊張で視野(聴野)が狭くなる
→ 周囲の音を受け止める余裕がなくなる。
これは経験不足が原因で、練習で改善できるスキルです。
3. “聴き合い”習慣の第一歩
(1) 自分のパートを暗譜に近いレベルまで仕上げる
楽譜を見ることに必死だと耳の自由度が下がります。
譜面を見ながらでも、視線の余裕を持たせましょう。
(2) 同じフレーズをユニゾンで練習
2人以上で同じ音型を弾き(吹き)、タイミング・音量・音色を揃える練習。
「同じ音が同じように聴こえるか」を意識します。
(3) 練習中に“耳のターゲット”を変える
1回目は右隣の人、次は左隣の人、というように、意識して聴く対象を変えてみましょう。
4. 聴き合いを深める練習法
■ コール&レスポンス形式
片方がフレーズを演奏し、もう片方がすぐに模倣する。聴く力と反応力が鍛えられます。
■ バランス・チェック練習
自分のパートを小さめの音量で演奏し、他のパートをより明確に聴く練習。
「相手の音が聞こえすぎるくらい」がちょうど良い場合もあります。
■ リズム合わせ練習
メトロノームなしで、全員が同じタイミングでスタート・ストップする練習。
呼吸や動きの合図も意識しましょう。
5. “聴き合い”を習慣化するコツ
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練習のたびに目標を設定
例:「今日はビオラとフルートの掛け合い部分をそろえる」など具体的に。 -
録音して客観的に聴く
演奏中は気づけないバランスのズレが見えてきます。 -
視覚も活用する
指揮者の動きやメンバーの呼吸を視覚的にとらえることで、タイミング合わせが楽になります。
6. 聴き合えると音楽はもっと楽しくなる
“聴き合い”ができるようになると、自分の音だけでなく、音楽全体の流れを感じ取れるようになります。すると演奏は安定し、表現の幅も広がります。
さらに、「合わせる喜び」を体験でき、アンサンブルがより魅力的な時間に変わります。
クラブナージ音楽教室では、初心者から経験者まで参加できるアンサンブルレッスンを、年2回の発表会に合わせて不定期開講しています。レッスンでは、演奏技術だけでなく、この“聴き合い”の習慣を自然に身につけられる練習法も学べます。仲間と音を重ねる喜びを、ぜひ体験してみませんか?
