フルートは特殊奏法が豊富?―音の可能性を広げる技法たち
公開日:2025.06.18 更新日:2025.09.24クラシック楽器音楽を始めよう♪上達のコツ音楽のマナビ
「フルートってキラキラした高音がきれいな楽器だよね」と思っていませんか?
実は、フルートには驚くほど多彩な“特殊奏法”が存在します。普通の音色に加えて、まるで風のような音、2つの音が同時に鳴る音、さらには金属がきしむような不協和音まで出せてしまうのがフルート。
オーケストラから現代音楽、映画音楽、ポップスまで…特殊奏法が活躍する場面は意外と多く、演奏者の“表現力”として武器になることも。
今回はそんなフルートの特殊奏法の世界を、代表的な技法から練習のコツ、そして名曲の紹介まで丁寧に解説していきます。
目次
フルートの代表的な特殊奏法
フラッタータンギング(flutter tonguing)
舌を巻いて「rrrr…」と震わせながら吹く奏法。
まるで虫の羽音やドラムロールのような効果音として使われます。
現代曲や自然描写の多い楽曲に登場しがちで、ダイナミックな印象を与えたいときに効果的。
練習のコツ:
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舌を巻く「巻き舌」の練習をまずする
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無理な力を入れず、息の流れに“乗せる”感覚で
ハーモニクス(倍音奏法)
低音の指使いで高音域を“共鳴”させることで、本来とは異なる音を出す奏法。
指を変えずに違う音程が出るため、現代音楽で幻想的な響きを作るときに重宝されます。
練習のコツ:
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息の角度とスピードをコントロールする意識が大事
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普通の音より“当たりにくい”が、当たると独特の透明感がある
マルチフォニクス(重音奏法)
1本のフルートから同時に2つ以上の音を出す技法。
本来単音楽器であるフルートが和音のように響く瞬間は、聴いていても圧巻。
練習のコツ:
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特殊な指使いが必要(スコアに記載)
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“倍音”や“息の混ぜ方”のコントロールが鍵
キークリック(key click)
音は出さずにキーを“カチカチ”と打鍵音だけ鳴らす奏法。
パーカッシブでリズミカルな効果を演出でき、現代音楽や劇音楽で使われます。
練習のコツ:
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指の動きだけでリズムを刻む
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マイクを使う場合も多い(生音は小さいため)
ホイッスルトーン(whistle tone)
微細な息で“笛を吹くような高音”を出す奏法。
ゴーストのような雰囲気や、静寂を印象づける効果音として用いられます。
練習のコツ:
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息の圧を最小限にし、音にならないギリギリを狙う
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コントロールが難しく、出せるようになるまでに時間がかかるが、音が出たときの感動は大きい
特殊奏法が登場するフルートの名曲
武満徹《ヴォイス》
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フラッター、マルチフォニクス、キークリックなどが満載の日本の現代作品
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フルートの“語る”ような表現力を堪能できる名曲
カイホスルー・ソラブジ《小品集》
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ホイッスルトーンが幻想的に使われる
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“人間の楽器”としてのフルートの可能性を広げる作品群
ピアソラ《タンゴの歴史》
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一見普通のタンゴ作品に見えるが、フラッターや息を強調したパッセージなどが効果的に使用されている
特殊奏法の魅力は“音の個性”
特殊奏法は、単に「変わった音」ではありません。
それは演奏者の個性や感情を乗せる“もうひとつの声”。
「普通に吹くだけでは足りない」と感じたとき、特殊奏法は表現の突破口になります。
現代音楽やアンサンブルで演奏する際にも、知っていると一歩抜きん出た存在になれるのが大きなポイント。
慣れないうちは「なんだこれ!?」と思うかもしれませんが、練習すればどれも確実に習得できます。
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