チェロで弾けるとかっこいい曲ベスト10 〜初心者から挑戦できる名曲〜
公開日:2025.03.26 更新日:2026.03.24クラシック楽器音楽を始めよう♪音楽のマナビ楽曲・アーティスト紹介
「人の声に最も近い楽器」と称されるチェロ。その深く、温かみのある低音に魅了され、自分でも奏でてみたいと憧れる方は多いはずです。しかし、いざチェロを手に取ってみると「難しそう」「どんな曲から弾けばいいのか分からない」と足踏みしてしまうこともありますよね。
チェロは確かに奥が深い楽器ですが、実は初心者の方でも、基礎を少しずつ積み上げることで「かっこよく」聴かせられる名曲がたくさん存在します。ただ音を鳴らすだけでなく、チェロ特有の情緒豊かな響きを活かせる曲を選ぶことが、上達への近道であり、長く続けるための秘訣でもあります。
この記事では、音楽の知識が全くない方でも安心して取り組める「かっこいいチェロ曲」を厳選してご紹介します。読み物として楽しみながら、あなたの「最初の一曲」を見つけてみてください。
目次
チェロで「かっこいい曲」を弾く魅力とは
チェロを演奏する姿、それだけでどこか気品が漂い、かっこよく見えるものです。しかし、チェロの「かっこよさ」の本質は、見た目以上にその音色と表現力にあります。

チェロ特有の低音と表現力の魅力
チェロの最大の魅力は、なんといってもお腹の底に響くような豊かな低音です。バイオリンのような華やかな高音も素敵ですが、チェロの音には聴く人を包み込み、安心させるような包容力があります。
また、チェロは人間の男性の音域に近いと言われており、歌うようにメロディを奏でることができます。一音出すだけでドラマチックな空気感を作れるため、シンプルな曲であっても、チェロで弾くだけで驚くほど重厚で「かっこいい」仕上がりになるのです。
発表会や趣味で映える理由
チェロはソロ楽器としても、アンサンブル(合奏)の要としても非常に優秀です。発表会などでチェロの独奏を披露すれば、その存在感だけで会場を圧倒できます。また、趣味として自宅で一曲弾けるようになるだけでも、日常が一段と優雅なものに変わります。映画音楽やポップスなど、どんなジャンルの曲を弾いても「大人の余裕」を感じさせるのがチェロのずるい(?)ところかもしれませんね。
初心者でもかっこよく見えるポイント
「初心者なのにかっこよく弾けるの?」と不安になるかもしれませんが、チェロには初心者でも映えやすいポイントがあります。それは「朗々と奏でるスローテンポな曲」を選ぶことです。速いパッセージを弾きこなすだけがかっこよさではありません。一音一音を丁寧に、楽器全体を共鳴させるように弾く。それだけで、聴いている人にはプロのような深みのある演奏に聞こえるのです。
チェロ初心者が曲選びで失敗しないポイント
憧れの曲にいきなり挑戦して、難しすぎて挫折……。これは音楽を始める際によくある悲劇です。そうならないための賢い選び方をお伝えします。

難易度の見極め方
チェロの難易度を左右するのは、主に「ポジション移動」と「リズム」です。
- ポジション移動: 左手を大きく上下に動かす必要がある曲は、音程を取るのが非常に難しくなります。最初は手の位置をあまり動かさずに弾ける曲から選ぶのが正解です。
- リズム: 複雑なシンコポーション(裏拍)が多い曲よりも、クラシックやバラードのような、拍が分かりやすい曲の方が、初心者にはかっこよく仕上げやすいです。
独学とレッスンの違い
独学だと、自分が今どのくらいの難易度にいるのかを客観的に判断するのが難しいものです。楽譜の見た目が簡単そうでも、実は弓の使い方(ボーイング)が極めて難しい曲も存在します。
レッスンに通っている場合は、講師が「今のあなたにぴったりの、背伸びすれば届く名曲」を提案してくれます。この「適切な負荷」が、挫折を防ぎ、上達を加速させる最大の要因となります。
挫折しない曲の選び方
「本当に好きな曲」を選ぶのが一番ですが、それと同じくらい「少し頑張れば弾ける部分がある曲」を選ぶのがコツです。全曲通して弾けなくても、サビの有名なメロディだけがかっこよく弾けるようになるだけで、モチベーションは爆上がりします。
【レベル別】チェロで弾けるとかっこいい曲10選
それでは、初心者から中上級者までが挑戦したくなる、チェロの名曲ベスト10をご紹介します。
1. 久石譲:おくりびと(映画『おくりびと』主題歌)
チェロといえばこの曲を思い浮かべる方も多いでしょう。日本を代表するチェロの名曲です。ゆったりとしたテンポで、一音一音を噛み締めるように弾くメロディは、初心者でも「チェロを弾いている実感」を強く得られます。低音から中音域へと歌い上げる構成は、まさにチェロの真骨頂です。
2. バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 プレリュード
「チェロを習うならいつかはバッハを」と言われるほど、全てのチェリストにとってのバイブル的な曲です。分散和音(アルペジオ)が続く構成は、弓を滑らかに動かす練習にもなります。難易度は決して低くありませんが、冒頭の有名なフレーズだけでも練習する価値があり、非常に「映える」一曲です。
3. サン=サーンス:白鳥
組曲『動物の謝肉祭』の中でも一際有名な、チェロのために書かれた至宝の名曲です。水面を滑る白鳥のような、流れるようなレガート(音を繋げて弾くこと)が求められます。大きな音の跳躍が少ないため、弓のコントロールに集中しやすく、初心者から中級者へのステップアップに最適です。
4. エルガー:愛の挨拶
もともとはバイオリン曲として有名ですが、チェロ版も非常に人気があります。優雅で気品があり、かつ親しみやすいメロディ。大切な人への贈り物として練習するのも素敵ですね。ポジティブな明るい響きをチェロで出す楽しさを味わえます。
5. ドヴォルザーク:ユーモレスク
軽快なリズムが特徴的な一曲。チェロで弾くと、原曲のコミカルさに「温かみ」が加わり、より奥行きのある表現になります。付点のリズム(跳ねるようなリズム)の練習になり、演奏会での「箸休め」的なポジションとしても重宝されます。
6. ショパン:チェロ・ソナタ 第3楽章
「ピアノの詩人」ショパンが、数少ない弦楽器のために書いた傑作です。特にこの第3楽章は、静謐で美しい祈りのような音楽。音数はそれほど多くありませんが、深い呼吸とともに一音を伸ばす「音の美しさ」が問われる、通好みの「かっこいい曲」です。
7. フォーレ:エレジー
「悲歌」の名にふさわしい、劇的で力強い曲です。チェロの最も太く低い音を存分に響かせることができ、中盤の盛り上がりは弾いていて非常に快感があります。情熱を音にぶつけたい!という方にはこれ以上ない一曲です。
8. ピアソラ:リベルタンゴ
情熱的なタンボのリズム。ヨーヨー・マの演奏で有名になりました。弦楽器を叩くパーカッシブな音や、鋭いスタッカート(音を短く切る)など、クラシックとは一味違うかっこよさを追求できます。リズム感が鍛えられる一曲です。
9. 葉加瀬太郎:情熱大陸
バイオリンの名曲ですが、最近ではチェロでのカバーも非常に人気です。あの「テテテテッ!」というアタックの効いたフレーズをチェロの低音で再現すると、迫力が段違いです。会場を盛り上げたいなら、この曲をマスターすれば間違いありません。
10. サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番
中級から上級への扉を開く、チェリストの憧れの協奏曲です。冒頭の三連符を伴う力強いテーマは、聴く人を一瞬で引き込みます。これまでの練習で培った技術のすべてを注ぎ込む、文字通り「一生の宝物」になるかっこいい曲です。
【目的別】おすすめの選び方
状況に合わせて曲を選び分けるのも、音楽を楽しむコツです。
発表会で映える曲
『白鳥』や『おくりびと』のように、誰もが知っていてメロディがはっきりしている曲がおすすめです。「あの曲、チェロで弾くとこんなに良いんだ!」と観客を感動させることができます。
独学で練習しやすい曲
『愛の挨拶』や『ユーモレスク』のような、比較的リズムが一定で、ポジションの大きな移動が少ない曲から始めましょう。
短期間で仕上げたい人向け
『ショパンのチェロ・ソナタ 第3楽章』のような、スローテンポな曲。テクニック的な難しさよりも「表情」が大事なので、基礎的なボーイングができれば「様」になりやすいです。
初心者がかっこよく弾くための練習方法
名曲を「名曲らしく」弾くためには、いくつかのコツがあります。

音を安定させるコツ
まずは「開放弦(指を押さえない状態)」でのボーイング練習を毎日5分でいいので行いましょう。弓が弦に対して垂直に当たっているか、スピードは一定か。この基礎が安定しているだけで、出てくる音の「格」が劇的に上がります。
ビブラート・ボーイングの基本
ビブラート(音を揺らすこと)はチェロの華です。まだ指が動かないうちは、ビブラートなしでも「弓の圧力のコントロール」だけで表情をつけられます。一音の中で音量を膨らませたり絞ったりする「クレッシェンド」「デクレッシェンド」を意識するだけで、プロっぽいかっこよさが生まれます。
「それっぽく聞こえる」テクニック
フレーズの終わりを丁寧に弾くこと。プツッと音を切らずに、弓の残響を残すようにそっと離す。これだけで「音楽的な演奏」に見えるから不思議です。
独学で限界を感じる人へ
チェロは初期段階での正しい姿勢づくりが何よりも大切な楽器です。
独学のよくある壁
「音程が全然合わない」「腕が疲れて長時間弾けない」「音がギコギコ鳴ってしまう」。これらは全て、間違った力が入っているサインです。独学だとこの「余計な力」に自分では気づけません。
レッスンで得られること
講師は、あなたの指の形や姿勢の「微かな狂い」を瞬時に見抜きます。「親指の力を少し抜くだけで、こんなに綺麗な音が出るんだ!」という発見は、レッスンの醍醐味です。
上達スピードの違い
1年間の独学よりも、3ヶ月のレッスン。これは過言ではありません。正しい知識に基づいた練習は、あなたを最短ルートで「かっこいい曲を弾ける自分」へと導いてくれます。
チェロ教室に通うメリットと選び方
大人の趣味としてチェロを始めるなら、教室選びも大切なポイントです。

教室とオンラインレッスンの違い
最近はオンラインも増えていますが、チェロのような弦楽器は「生音を聴き、三次元的な姿勢を確認する」ことが不可欠なため、対面レッスンが圧倒的におすすめです。
料金相場の目安
一般的には1レッスン1時間あたり5,000円〜8,000円程度が多いです。これを「高い」と感じるか「一生の趣味への投資」と感じるかですが、挫折せずに早く上達できることを考えれば、コスパは非常に良いと言えます。
無料体験レッスンの流れ
クラブナージ音楽教室では、まずは気軽にチェロに触れていただくための体験レッスンをご用意しています。
申し込み方法と当日の流れ
Webサイトから希望の日時を選ぶだけ!当日は手ぶらでOKです。まずは椅子に座り、チェロの構え方を教わるところからスタートします。30分もあれば、簡単な「ドレミ」を鳴らせるようになりますよ。
よくある不安とその解消
「楽譜が読めないけど大丈夫?」「手が小さいけど弾ける?」……全く問題ありません!講師はそうした初心者の方を何百人も指導してきたプロです。あなたのペースに合わせて、一歩ずつサポートします。
よくある質問
楽器はレンタルできる?
はい!多くの教室(もちろんクラブナージ音楽教室も)でレンタル楽器をご用意しています。高価なチェロをいきなり買う必要はありません。まずはレンタルで始めてみて、「一生続けたい!」と思ってから、講師と一緒に自分の一台を探すのが一番失敗しない方法です。
社会人からでも遅くない?
むしろ、チェロは社会人の趣味として大人気です。落ち着いた低音は、仕事のストレスを癒してくれます。何歳から始めても、その人の人生の厚みがそのまま音色に現れるのが、チェロの深みのあるところです。
まとめ|まずは1曲挑戦してみよう
チェロは一朝一夕でマスターできる楽器ではありません。しかし、だからこそ、憧れの「かっこいい曲」が少しずつ形になっていく喜びは、他の何物にも代えがたいものです。
まずは今回ご紹介した10曲の中から、あなたの心に響くものを探してみてください。その曲が、あなたの音楽人生を彩る大切な鍵になるかもしれません。
クラブナージ音楽教室では、あなたが「この曲を弾きたい!」という夢を叶えるために、全力でサポートいたします。まずは無料体験レッスンで、チェロの震えるような低音を体感してみませんか?
鈴木 憲道 音楽ライター/作詞家・作曲家・演奏家・音楽教育者
国公立大学の音楽学部で作曲を学ぶ。緻密なエクリチュールをベースにした楽曲の制作・分析と、バイオリン・ピアノ等の演奏活動からの知見を融合させ、説得力ある音楽コラムを執筆。教育者としての側面も持ち、学校や福祉施設でアウトリーチを通じて「AI時代の余暇としての音楽」を提案し、「タダになった音楽」を未来永劫に渡って存続させる仕組みづくりを模索中。


