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自らゴーストライターになる作曲家が存在する⁉(後編)

2020.09.18

自らゴーストライターになる作曲家が存在する⁉(後編)

前編では、なぜ作曲家たちがセルフ・ゴーストライター行為を行うのかについてお話しました。

(セルフ・ゴーストライター行為とは、自分の作品を他人の作品であると自ら偽る行為です)

後編では、セルフ・ゴーストライター行為によって名義が捏造された作品を、いくつか紹介していきます。

 

カッチーニ「アヴェマリア」

この曲は、旧ソ連の作曲家であるウラディーミル・ヴァヴィロフが、作曲者不詳の曲として発表しました。

ヴァヴィロフの死後、この曲はなぜかルネサンス音楽末期、バロック音楽初期の作曲家・カッチーニの作品として広まりました。

ヴァヴィロフは、自身の作品を神秘化するために古典作曲家の名前を借りて発表することがあったそうです。

この曲も、そうした作品の1つと言われています。

 

クライスラー「プニャーニの様式による プレリュードとアレグロ」

戦前までは演奏家=作曲家でしたが、戦後は演奏・作曲ともに高度に発展し、両方の分野で一流になることが難しくなったため、作曲家と演奏家の役割が分かれました。

ウイーン生まれのヴァイオリン奏者・クライスラーは、最後のヴァイオリン奏者兼クラシック系作曲家でした。

あるとき、クライスラーは記者に対して、自身が編曲した作品の一部が自作であることを暴露しました。

これは、当時大きなスキャンダルになったと言われています。

「プレリュードとアレグロ」は、クライスラーが古典派風に書いた作品の中で、最も有名な作品です。

 

ヘンデル「チェロ協奏曲」

 

ヨハン・クリスティアン・バッハ「ヴィオラ協奏曲」

両曲とも、20世紀はじめに活躍した作曲家兼指揮者兼ヴィオラ奏者のカサドシュによって書かれました。

いずれも17世紀後半の作風、すなわち作曲時から200年以上前の作風で書かれています。

 

まとめ

自分を守るために、作品の名義を偽らなければならない。

大昔の作曲家の名前を拝借しなければならない。

世知辛いですね。

しかし、芸術家は自分の作品を世に広める営業マンのような側面があることは、古今東西、未来永劫、変わらないと思われます。

決められた制約の中で、優れた芸術的功績を遺すことが求められるのです。

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