世界に広まる名古屋発祥の楽器・大正琴!
2020.11.01音楽のマナビ
秋も深まって肌寒くなってきましたね~。
そんな時はお家でゆっくりしたいですね!
お家で演奏できる楽器といえば「大正琴」というものがあります!
皆さんご存じですか?
大正琴の歴史
大正琴は、大正元年に名古屋在住の森田吾郎さんが発明した楽器です。
弦が2本の琴にタイプライターを組み合わせた見た目をしています。
大正琴は名古屋が発祥の楽器で、その手軽さから当時は大ブームになりました。
大正の終わり頃からは海外に輸出されるようになり、主にインドや中国、東南アジアに伝播し、その土地で親しまれました。
しかしその後、戦争で名古屋が空襲にあり一度は衰退してしまいます…。
ですが、大正琴の歴史はここで終わりません!
昭和34年に古賀政男が「人生劇場」という曲で大正琴を演奏したことにより、再びブームが巻き起こります。
昭和50年代には、従来のソプラノ音域の大正琴に加え、アルト・テナー・ベース各音域の大正琴が開発されました。
大正琴は1人で弾く楽器からグループで合奏を楽しめる楽器に変貌を遂げて、その演奏人口が増加し現在に至ります。
ちなみに、海外へ輸出された大正琴のパッケージには「Indoor Playing NAGOYA HARP」と書かれています。
ナゴヤハープ⁉楽器に土地の名前が入っているなんて珍しいですよね!
名古屋から世界へ!
世界各地に広まった大正琴が、どのような変貌を遂げたのかを見ていきましょう。
【インド】
インドに渡った大正琴は「インディアンバンジョー」と呼ばれ、よく演奏されたようです。
見た目も大正琴によく似ています。
【インドネシア】
インドネシアでは、「プンティン」「マノリン」「マンドリン」と呼ばれ、親しまれました。
やはり、インドネシアだけあって立派な彫刻があしらわれています。
【中国】
中国では「鳳凰琴」と呼ばれているようです。
カラフルでかわいいものから、シンプルなデザインのものまで様々です。
このように、日本、しかも名古屋発祥の楽器が世界中に広がっていったんですね。
現在でも、日本で大正琴に演奏会など行われているようなので、ぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。