サックスという楽器が誕生するまで(後編)
2020.08.14音楽のマナビ
前編では、アドルフさんが試行錯誤の末、サックスを生み出すまでの経緯をお話しました。
ただ、アドルフさんの挑戦はそれで終わりではありません。
なんと自らサックスの先生として有名な音楽院で教鞭をふるったのです!
たしかに今までなかった楽器ですし、開発した人が教えるっていうのは理にかなっているような気もしますよね。
アドルフさんは先生を辞めた後も、最適な管体の長さや太さ、形状、トーンホールの位置や大きさ、マウスピースの素材などを研究し、何度も改良を重ねていきました。
アドルフさんの試行錯誤のおかげで、サックスは音量において金管楽器とタイマンはれる木管楽器になったのです。
また、機動性もあるので他の木管楽器のように素早い演奏も可能です。
金管のような鋭さと、木管のような柔らかさを併せ持ったその音色は、吹奏楽の中で金管と木管の架け橋となり音に一体感をもたらします。
また、その艶めかしく力強い音色や、木管楽器の中では音の強弱の差が一番大きいことから、演奏時の表現の幅がグッと広がりました。
これがまたジャズとの相性がとても良く、その発展にも大きく関わって来たのです。
サックスの歴史をかいつまむとこんな感じです。
なんとなく伝わったでしょうか?
サックスのいろんなことを知ってもっとサックスを好きになってもらえたら、とても嬉しいです。
それでは最後に、サックスの活躍する曲を3曲ご紹介します。
G.ビゼー「アルルの女」
M.ムソルグスキー「展覧会の絵」
M.ラヴェル「ボレロ」
それではまた!