新品のリードをすぐ「ご臨終」させてしまう人の共通点
公開日:2026.08.08 更新日:2026.08.01クラシック楽器音楽を始めよう♪楽器のお手入れ音楽のマナビ
「奮発して新しいリードの箱を買ったのに、数日吹いただけでペラペラになって音が鳴らなくなった…」
「自分って吹き方が悪くて不器用なのかな…」
サックスを始めたばかりの頃、誰もが一度は通るこの絶望。
ですが、安心してください。あなたが不器用だからではありません。実は初心者の方ほど、「良かれと思って(あるいは知らず知らずに)リードを痛めつけるNG行動」をやってしまっていることが多いのです。
例えるなら、「夏場に一番お気に入りのTシャツ1枚だけを、毎日着て、毎日洗って、速攻で生地をヨレヨレにしてダメにする」ようなもの。
今回は、新品のリードをすぐに吹きつぶしてしまう人に共通する「ありがちな失敗」と、その対策をご紹介します!
目次
共通点1:箱から出して「いきなり長時間」吹きまくる
新品のリードを開けたとき、「おお、このリード鳴りがいいぞ!」とテンションが上がって、そのまま2時間も3時間も吹き続けていませんか?
実は、下ろし立てのリードはケーン(竹)の繊維がまだ水分の出入りに慣れていません。乾いた繊維にいきなり大量の唾液を含ませて長時間振動させると、繊維が急激に負荷に耐えきれなくなり、あっという間に「腰折れ」してしまいます。
解決策:最初の数日は「育てる」
1日目: 5分〜10分程度軽く吹いたらおしまい。
2日目〜3日目: 10分〜15分に少しずつ延ばす。
それ以降: 繊維が安定してから本格的な練習に投入!
共通点2:音を出そうとして「強く噛みすぎている」
初心者のうちは、高音を出したい時や大きな音を出したい時に、無意識に口(歯)に力が入って下唇でリードをギューッと強く噛みしめてしまいがちです。
力任せに噛みしめられたリードは、先端や中央の「背骨(ハート)」と呼ばれる部分が押しつぶされ、本来の弾力性を失ってしまいます。結果として「ペタペタとした薄い音」になり、一度潰れた繊維は二度と元には戻りません。
解決策:噛むのではなく「くわえる」
口の力(アンブシュア)で強引に音を出すのではなく、息の量とスピードで音をコントロールする感覚を身につけましょう。「噛んでしまっているな」と気づいたら、息をしっかり吸って、口の力を抜く深呼吸を挟むのがおすすめです。
共通点3:お気に入りの「運命の1枚」だけを毎日使い倒す
箱の中から「これ、一番吹きやすい!」という奇跡の1枚を見つけると、嬉しくて毎日そればかり使いたくなりますよね。
冒頭の例えの通り、夏場に汗だくになりながら同じTシャツを毎日着ていたら、いくら頑丈な生地でも一瞬でヨレヨレになり、雑菌も繁殖して臭くなってしまいますよね。
リードもまったく同じです。一度水分を含んで振動したケーンの繊維は、しっかり休ませて適度に乾燥・調湿させないと、内部から急速に劣化していきます。毎日休まず働かされたリードは、限界を迎えるのが圧倒的に早くなります。
解決策:最低でも3〜4枚の「ローテーション」
「今日はAくん、明日はBくん」というように、1日使ったリードには少なくとも1〜2日の「休日」を与えてあげましょう。例えるなら、現在のプロ野球の先発ローテーションと同じです。このようなローテーションの結果、どのリードも長持ちし、トータルのリード代が劇的に安くなります。
まとめ:リードは「消耗品」だけど「育てて使うパートナー」
初心者の頃は、加減がわからず意図せずリードに負担をかけてしまうのは当然のことです。
ですが、ほんの少し「いきなり長時間吹かない」「力任せに噛まない」「休ませながら回す」という優しさを持って接してあげるだけで、リードの寿命は2倍にも3倍にも伸びてくれます。
お財布にも、毎日の練習環境にもやさしい「リード育成術」、ぜひ今日から試してみてくださいね!
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この記事の監修者
国公立大学の音楽学部で作曲を学ぶ。


