クラリネットはじんわりゆっくり温めて・・・
2020.03.05
ずいぶん寒さもやわらいできましたね。
とはいえまだまだ冷える今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さてさて、私たち人間は寒いとちぢこまり、ネコもコタツで丸くなりますが、実は楽器ちゃんたちも寒さに身を震えさせているのです。
そんな冬場、練習をしようとクラリネットを取り出したら本体がキンキンに冷えていることが多いですよね。
「でも負けない!この程度の寒さに私とこの愛するクラリネットちゃんは屈したりせぇへんで!二人で寒さをやっつけるんや!いくで!」
と勢い余って息を吹き込んだが最後・・・愛しのクラリネットちゃんは死んでしまいます。
というのも、クラリネット本体は主にグラナディラという木をくり抜いてできています。
キンキンに冷えた管体にいきなり温かい息を吹き込むと、管の内側の温度は急激に上がり木の繊維が膨張しますが、管の外側は冷たいままで内側の膨張についていけません。
その結果、内側と外側の膨張率の違いによって管体に亀裂が入ったり、最悪の場合割れてしまいます。
ということは、楽器が冷たいから手っ取り早く温めようと思ってストーブの温風にさらしたりするのも、実は超超超危険なんです!
最愛の相棒を手にかけてしまうなんて・・・考えただけでも恐ろしいですよね・・・
殺人事件ならぬ殺クラ事件・・・
まずは、あせらず、ゆっくりと管体を温めましょう。
布やマフラーなどにくるんで、じんわり、ゆっくりと温度を上げてあげるのです。
そうして、ちょうど室温と同じくらいになったころ、やっと優しく息を吹き込んであげるのです。
こういうちょっとした、でもとっても大事なことって、案外部活とかやってても教えてくれなかったりするんですよね。
他の楽器についても、きちんとプロに教われば楽器についての細かいケアの方法もしっかり教えてもらえます!
せっかく始めるのなら、信頼できる先生に教わりたいものですね。