大人になって再び合奏を楽しむために
2025.03.12音楽を始めよう♪音楽のマナビ

学生時代、吹奏楽部に所属し、仲間とともに音楽を奏でた日々。しかし、大人になると仕事や家庭の都合で、楽器を手にする機会が減り、合奏の楽しさを味わう場がなくなってしまう。そんな中、「もう一度、みんなと一緒に演奏したい」と願う人は少なくない。
では、大人が再び合奏を楽しむにはどのような方法があるのか。その選択肢と、それぞれのメリット・デメリットについて考えてみよう。
<町の吹奏楽団に参加する>
社会人の吹奏楽団は各地に存在し、多くの団体が新規メンバーを募集している。吹奏楽は基本的に木管・金管・打楽器が主体となるため、管楽器経験者にとっては比較的入りやすい環境といえる。
メリット
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吹奏楽経験者が多く、演奏レベルが一定以上に保たれている。
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編成が安定しており、合奏の機会が豊富。
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定期演奏会や地域イベントなど、人前での演奏の場が用意されている。
デメリット
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ある程度の技術が求められ、新規参加にはオーディションを課す団体もある。
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人間関係の調整や運営の負担が生じることがある。
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練習や本番の日程が合わない場合、継続が難しくなる。
<アマチュアオーケストラに挑戦する>
「オーケストラで演奏してみたい」と思う管楽器経験者も多い。しかし、アマチュアオーケストラの管楽器パートは基本的に空席が少なく、入団のハードルが高い。
メリット
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クラシック音楽を中心に演奏するため、吹奏楽にはない新しい音楽の世界を体験できる。
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弦楽器とのアンサンブルを楽しめる。
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コンサートホールでの本格的な演奏機会がある。
デメリット
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管楽器の募集枠が極めて少なく、入団が難しい。
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弦楽器の奏者が圧倒的に必要なため、団の存続が弦楽器奏者の確保に依存する。
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人数不足の団体はエキストラ奏者に依存し、運営費がかさむことで解散のリスクがある。
このような状況から、一部の管楽器奏者が新たにアマチュアオーケストラを立ち上げるケースも見られる。しかし、弦楽器不足に悩まされることが多く、団の存続が難しい場合もある。
<音楽教室での合奏を選ぶ>
「合奏を楽しみたいけれど、団体の運営や人間関係のトラブルに巻き込まれたくない」と考える人には、音楽教室の合奏プログラムが適している。
例えば、「クラブナージ音楽教室」では、さまざまな楽器の合奏機会が提供されている。管楽アンサンブル、大規模のラージアンサンブル、管弦打の混合による「大人の部活」など、幅広いスタイルでの演奏が可能だ。
メリット
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運営を教室が担うため、煩雑な事務作業が不要。
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人間関係のトラブルが少なく、純粋に演奏を楽しめる。
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演奏レベルに応じた指導を受けられるため、初心者でも参加しやすい。
デメリット
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参加費が発生する。
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自主運営の団体に比べて演奏機会が限られる場合がある。
どの選択肢が最適か?
どの方法を選ぶかは、「何を重視するか」によって異なる。定期的にしっかりと合奏を楽しみたいなら町の吹奏楽団、本格クラシックの世界に挑戦したいならアマチュアオーケストラ、気軽に楽しく演奏を続けたいなら音楽教室と、それぞれの特性を考慮しながら選ぶとよい。
いずれの選択肢を取るにせよ、かつての音楽仲間と再び音を合わせる喜びは格別なものだ。学生時代の思い出を胸に、大人になった今だからこそ、新たな音楽の楽しみ方を見つけてみてはいかがだろうか。